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※サインなし通常本(サイン本は終了しました)。
イリナ グリゴレ (著/文)
ISBN 978-4-7601-5630-6
四六判 240ページ
発行 柏書房 2025年4月
『優しい地獄』が読書界に衝撃を与えた、ルーマニア出身の文化人類学者イリナ・グリゴレ、最新作。
娘たちと過ごす青森の日々。ふとよみがえる故郷ルーマニアの記憶。そして、語られてこなかった女たちの物語――。
「彼女の人生をスクリーンのようなものでイメージとして見せられたら、彼女の語らなかったことが見えて、あの夜ニュースを見た人たちも彼女を理解できたかもしれない」(本書より)
虚実を超えて、新たな地平を切り開く渾身のエッセイ。今までに書かれたどんな日本語よりも、鮮烈なことばをあなたに。
目次
コロナくんと星の埃
鬼は来ない日も来る
蛍が光る場所
逃げたパン
天王星でルビーの雨が降っている
団地ラボラトリー
ダンゴムシに似ている
ナメクジの世界
野良犬
ドリームタイム
綿飴、いちご飴とお化け屋敷
きのこ雲
狼が死んでいた
死んでも生きる
葡萄の味
結婚式と葬式の間
ゴダールが死んだ年に
みえないもの
何も意味しないとき、静かに朝を待つ
何も意味しないとき、燃えている森の中を裸足で歩いて、静かに朝を待つ
卵を食べる女
蜘蛛を頭に乗せる日
初恋と結婚した女
Ghosted
果実の身代わり
あとがき
著者プロフィール
イリナ グリゴレ (イリナ グリゴレ) (著/文)
文化人類学者。1984年ルーマニア生まれ。2006年に日本に留学し、一時帰国後、2009年に国費留学生として来日。弘前大学大学院修士課程修了後、2013年に東京大学大学院博士課程入学。青森県内を主なフィールドに、獅子舞や女性の信仰を研究する。2023年にはバヌアツで女性を対象としたフィールドワークを始めている。キーワードはイメージ、自然観、死生観、有用植物、霊魂。著書に『優しい地獄』(亜紀書房、2022年)。