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ガザの光 炎の中から届く声

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リフアト・アルアライール (著),アスマア・アブー・メジェド (著),シャハド・アブーサラーマ (著),バスマン・アッディラウィー (著),サーレム・アル=クドゥワ (著),スハイル・ターハー (著),ヌール・ナイーム (著),モスアブ・アブー・トーハ (著),ドルガム・アブーサリーム (著),ユーセフ・M・アルジャマール (著),イスラア・ムハンマド・ジャマール (著),ジハード・アブーサリーム (監修),ジェニファー・ビング (監修),マイケル・メリーマン=ロッツェ (監修),斎藤ラミスまや (訳),早尾貴紀 (解説) ISBN 978-4-7503-5854-3 四六判ハードカバー 384ページ 発行 明石書店 2024年12月 燃やされているのは学校や病院だけではない。人々が、物語が、記憶そのものが焼かれているのだ。侵攻目前に書かれた記録から、何を聴き取るべきなのか。パレスチナ人作家たちが〈未来〉に向けて遺した、比類なきメッセージ。 ■目次 はじめに 序章[ジハード・アブーサリーム] ガザは問う――いつになったら過ぎ去るのか[リフアト・アルアライール] なぜ私たちは今もスマホを握りしめて録画し続けるのか[アスマア・アブー・メジェド] 永遠に続く一時性という悪循環を打ち砕くこと[シャハド・アブーサラーマ] ぼくの足をもう踏まないで[バスマン・アッディラウィー] 失われたアイデンティティ――農民と自然の物語[アスマア・アブー・メジェド] どうしてあなたたちはまだここにいるの?[バスマン・アッディラウィー] ガザ地区の戦争被害を受けたコミュニティにとって実験的なデザインが持つ倫理的意義[サーレム・アル=クドゥワ] ガザの暗闇に人々が灯す光[スハイル・ターハー] パレスチナ人の権利を取り戻し、生活の質を向上させるツールとしての人工知能(AI)[ヌール・ナイーム(アナス・アブー・サムハン訳)] 輸出品はオレンジと短編小説――ガザの文化的闘い[モスアブ・アブー・トーハ] 五一日間続いたもやの中で[ドルガム・アブーサリーム] 移動制限というナクバ――ガザ、過去を振りかえることこそが未来への道[ユーセフ・M・アルジャマール] 夢を見させて[イスラア・ムハンマド・ジャマール] 二〇五〇年のガザ――三つのシナリオ[バスマン・アッディラウィー] 瓦礫を押しのけて咲くバラ[モスアブ・アブー・トーハ] AFSC(アメリカ・フレンズ奉仕団)について 訳者あとがき[斎藤ラミスまや] 解説[早尾貴紀] 註 ■前書きなど はじめに  ガザのパレスチナ人が声を届ける機会を与えられたり、発言を求められたりすることはめったにない。ガザは、破壊や貧しさの場として描かれることがあまりにも多すぎる。だが、ガザはそれだけの場所ではないことを、この本が明らかにしてくれるだろう。そして読者は、ガザのパレスチナ人たちが描き出す現実を通して、彼らの夢、恐れ、願望、そして変化をもたらすために何が必要かを知ることができるだろう。  この本に寄稿した著者たちは、個人的な物語や詩、経済的・文化的問題の分析を通して、それぞれの考察を展開している。そうすることで彼らは、パレスチナ人を制約する境界線を越えていく未来への決意を示すだけでなく、そのような未来を実現するために何が必要なのかについても教えてくれる。  私たちは、この本が学術的および個人的な理解に根ざした確かな分析を紹介することで、ガザ地区とそこに暮らす人々について新たな理解と言説を生み出すことを願っている。イスラエルが、とくに一九九三年のオスロ合意以降パレスチナ人に課してきた破壊的な分断と移動制限は、パレスチナ社会を分裂させ、ガザを孤立させた。そしてガザに対する軍事的封鎖と包囲網の強化は、ガザの状況をさらに悪化させた。変化をもたらすには、ガザが歴史的パレスチナの重要な一部であることを理解する必要がある。パレスチナとイスラエルの問題にとって意味のある、あるいは持続可能な解決は、ガザ抜きではあり得ない。本書は独自の方法で、その理由を説明している。  (…後略…) ■著者プロフィール リフアト・アルアライール (リフアト アルアライール) (著) ガザ・イスラーム大学で世界文学、比較文学、フィクションおよびノンフィクションのクリエイティブ・ライティングを教えていた。Gaza Unsilenced(Just World Books, 2015)の共同編集者であり、『物語ることの反撃――21世紀パレスチナ短篇集』(藤井光訳、河出書房新社、2024予定)の編者および寄稿者でもある。 アスマア・アブー・メジェド (アスマア アブー メジェド) (著) 経済開発と多様性受容の専門家として、農業分野におけるジェンダー、開発、気候変動の問題に取り組んでいる。彼女の研究テーマは、ケアエコノミー、経済部門における女性の組織化、民間部門の社会的説明責任、パレスチナの政治、農業、環境のアイデンティティの相互作用などである。 シャハド・アブーサラーマ (シャハド アブーサラーマ) (著) パレスチナ人アーティストで、ブログ「Palestine from My Eyes」の著者。学術誌や文芸誌など複数の出版物に文章を提供している。現在、シェフィールド・ハラム大学の博士課程に在籍し、パレスチナ映画について研究している。 バスマン・アッディラウィー (バスマン アッディラウィー) (著) 理学療法士で、2010年にガザのアル=アズハル大学を卒業。音楽、映画、特別な障害を持つ人々に関心を持ち、オンライン・プラットフォーム「We Are Not Numbers」に数多くの物語を寄稿している。 サーレム・アル=クドゥワ (サーレム アルクドゥワ) (著) 受賞歴のある建築家で大学講師。前向きな社会変革をもたらす日常の建築を探求している。ハーバード大学神学大学院で紛争と平和学の特別研究員を務め、Open Gaza: Architectures of Hope (American University in Cairo Press, 2021)にも寄稿している。 スハイル・ターハー (スハイル ターハー) (著) ラーマッラー在住の研究者で、パリ政治学院で人類学の博士課程に在籍。学術誌や文芸誌など複数の出版物に寄稿している。 ヌール・ナイーム (ヌール ナイーム) (著) 人工知能(AI)の倫理、社会に役立つAI、アルゴリズムに潜む偏見、コンピュータ・ビジョン、機械学習、自然言語処理の研究者。イスタンブール・アイディン大学の管理・人工知能学部(トルコ)で博士号を取得。 モスアブ・アブー・トーハ (モスアブ アブー トーハ) (著) 詩人、エッセイスト、短編作家であり、ガザのエドワード・サイード図書館の創設者でもある。2019年から2020年にかけて、ハーバード大学の客員詩人兼司書として滞在。主な著書にThings You May Find Hidden in My Ear: Poems from Gaza (City Lights Books, 2022)などがある。 ドルガム・アブーサリーム (ドルガム アブーサリーム) (著) コミュニケーションとメディアの専門家で、ジャーナリズム、国際問題、コミュニケーションの分野で活躍している。スイス・ジュネーブの国際開発研究大学院で国際問題修士課程を修了。 ユーセフ・M・アルジャマール (ユーセフ アルジャマール) (著) 作家、ジャーナリスト、翻訳家である。Prisoners Diaries, Palestinian Voices from the Israeli Gulag (2013、共同翻訳)、Dreaming of Freedom, Palestinian Child Prisoners Speak (2016、翻訳)、A Shared Struggle, Stories of Palestinian and Irish Hunger Striker (2021、翻訳/共著) など多数の本を出版している。サカルヤ大学中東研究所(トルコ)の博士課程に在籍。 イスラア・ムハンマド・ジャマール (イスラア ムハンマド ジャマール) (著) 英文学部卒で、5人の子どもの母親。彼女はガザでの生活について執筆しており、ニュースに出てくる数字では伝わらない人間の物語を伝えるパレスチナの若者向けのオンライン・プラットフォーム「We Are Not Numbers」(2015年設立)にも寄稿している。 ジハード・アブーサリーム (ジハード アブーサリーム) (監修) ニューヨーク大学の歴史学とヘブライ・ユダヤ研究の合同プログラムで博士号を取得中の学者、作家、講演家。2018年よりAFSCに勤務。Gaza as Metaphor (Hurst Publishers, 2016) やPalestine: A Socialist Introduction (Haymarket Books, 2020) などのアンソロジーにも寄稿している。 ジェニファー・ビング (ジェニファー ビング) (監修) 1989年からAFSCに勤務し、パレスチナと中東に関する講演ツアー、会議、ワークショップ、アドボカシー・キャンペーン、教育プログラムなど数百のプログラムを企画し、さまざまな分野でAFSCに貢献してきた。 マイケル・メリーマン=ロッツェ (マイケル メリーマン ロッツェ) (監修) 2010年よりAFSCに勤務し、米国におけるイスラエルとパレスチナに関する支援活動と政策の調整を行っている。専門分野は人権と紛争解決で、パレスチナ、ヨルダン、レバノン、イエメン、イラクおよび中東全域でのプログラムに携わる。 斎藤ラミス まや (サイトウ ラミス マヤ) (訳) 1975年生まれ、ニューヨーク大学英米文学科卒。訳書にC.ダグラス・ラミス『日本は、本当に平和憲法を捨てるのですか?』(平凡社)がある。所属していた音楽グループの解散後、アメリカによるアフガニスタンおよびイラクに対する戦争に反対する平和運動に参加。数万人規模になったデモ(ピースパレード)広報のためにウェブサイトを運営、宣伝のため山手線内で広報活動を行って私服警察と追いかけっこをしたり、平和運動のフリーペーパー『シナプス』を発行したり、『9をまく』(大月書店)の製作活動にもかかわる。その後TV局各社で翻訳業をしながら現在は水彩画のチャンネルも運営している。2023年10月7日以降、X(旧Twitter)でガザからの声や関連投稿を翻訳する活動を開始。XのURLはこちら。 https://x.com/kirikousaito 早尾 貴紀 (ハヤオ タカノリ) (解説) 1973年生まれ、東京経済大学教員。パレスチナ/イスラエル研究、社会思想史研究。ヘブライ大学客員研究員として2002-04年(第二次インティファーダ期)に東エルサレム在住、その間に西岸地区、ガザ地区、イスラエル国内でフィールドワーク。著書に『パレスチナ/イスラエル論』(有志舎)、『ユダヤとイスラエルのあいだ――民族/国民のアポリア』(青土社)など、共著に『残余の声を聴く――沖縄・韓国・パレスチナ』(明石書店)など、訳書にジョー・サッコ『ガザ 欄外の声を求めて』(Type Slowly)、イラン・パペ『パレスチナの民族浄化――イスラエル建国の暴力』(田浪亜央江との共訳、法政大学出版局)、サラ・ロイ『ホロコーストからガザへ――パレスチナの政治経済学』『なぜガザなのか――パレスチナの分断、孤立化、反開発』(ともに岡真理、小田切拓との共訳、青土社)などがある。

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