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マイケル・ホーニグ(著),梅村 博昭(翻訳)
ISBN 978-4-907986-56-8
菊変判 432ページ
発行 共和国 2024年8月
引退した元ロシア大統領Pの別邸を舞台に跳梁する、介護士! ピンハネ! 鶏肉料理!
ウクライナとベラルーシの一部を占領ずみの2030年代ロシア。引退し、モスクワ郊外の別邸で暮らす元大統領ウラジーミルPは認知症を患い、夜な夜なチェチェン人に襲われる夢を見る。
介護士のシェレメーチェフは、長年にわたって誠実に元大統領に尽くしているが、反政府活動によって逮捕された甥を獄中から救い出すために、多額の賄賂が必要となる。金策に行き詰まった彼は、元大統領の私物に手を出してしまうのだが……。
現代ロシア社会の内幕を、リアルに、コミカルに、哀切に、そして預言的に描く、怪小説の日本語版(2016年作品)。
装釘:宗利淳一/装画:Caffeine House
著者プロフィール
マイケル・ホーニグ (マイケル ホーニグ)(著)
ロンドン在住。元医師。本書が作家としての第二作目にあたり、初の邦訳作品となる。他の作品に Goldblatt’s Descent (2013)、Home School Rules (2021) などがある。
梅村 博昭 (ウメムラ ヒロアキ)(翻訳)
1961年、北海道に生まれる。北海道大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学。専攻は、ミハイル・ブルガーコフ研究を中心とするロシア文学。訳書に、ルスタム・カーツ『ソヴィエト・ファンタスチカの歴史』(共和国、2017)がある。