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安田浩一(著/文)
ISBN 978-4-12-005686-4
四六判 600ページ
発行 中央公論新社 2024年6月
「朝鮮人が暴動を起こした、井戸に毒を投げ込んだ……」。関東大震災の発生直後、各地で飛び交ったデマによって多くの朝鮮人が命を奪われた。
非常時に一気に噴き上がる差別と偏見。東京で、神奈川で、千葉で、埼玉で、悲惨な事件はいかなるメカニズムで起きたか。虐殺の「埋もれた歴史」は誰によってどのように掘り起こされてきたか。100年余りが経過した現在、何が変わり、何が変わらないのか。歴史的事実を葬ろうとする者たち、人災を天災の中に閉じ込めようとする政治家、差別行為にお墨付きを与える行政……。
差別やヘイトクライムの問題を長年追ってきたジャーナリストが100年余り前と現在を往還し、虐殺事件が及ぼし続ける様々な風景を描く。
著者プロフィール
安田 浩一 (ヤスダ・コウイチ) (著/文)
1964 年静岡県生まれ。ジャーナリスト。週刊誌記者を経て2001年よりフリーに。事件や労働問題を中心に取材・執筆活動を続ける。2012年、『ネットと愛国』で第34回講談社ノンフィクション賞を受賞。15 年、「ルポ 外国人『隷属』労働者」(「G2」vol.17)で第46 回大宅壮一ノンフィクション賞(雑誌部門)受賞。著書に『「右翼」の戦後史』『ルポ 差別と貧困の外国人労働者』『ヘイトスピーチ』『団地と移民』『なぜ市民は“座り込む”のか』などがある。