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福井 安紀(著/文)
ISBN 978-4-416-52127-4
四六判 224頁
発行 誠文堂新光社 2021年6月
美術業界初!創作者が活動するときに直面する「お金」の問題、接客方法など、今まで語られなかった作家の手の内を公開。
一生、絵だけを描くことに専念したいと考えた著者は、30歳のときから20年間、専業で絵を描く画家として、無所属でさまざまな創作活動を展開しています。そして、より多くの画家、造形作家、アーティストたちが自立し、創作に専念することを希望して情報交換の場「話します会」を開いてきました。
本書では、専業画家を続けている著者の活動や独自の考え方を紹介するとともに、
・なぜ24時間、100パーセント画業に専念することを目指すことが望ましいか
・どのように活動を展開させれば、本当のプロになれるのか
・「自分のお客さん」のつくり方
・制作依頼の獲得をはじめ「仕事の取り方」をどのようにしているのか
・作品の価格はどのような根拠で設定すればよいか
・接客の仕方はどうするか
など、今まで誰もオープンにしてこなかった「美術の世界で生活するノウハウと方法」を丁寧に、わかりやすく解説します。
「自分の絵で生活しようとする人は、自営業者です。経営者に雇われる感覚ではなく、自分が経営者となって、どのようにすれば自分の美の活動が展開できるのか、継続できるのかを主体的に考え、行動することが大切だと考えています。」本書より
■目次
【天の章 活動の基礎となる心について】
Ⅰ 専業で活動できる作家を目指してほしい
Ⅱ 自信をもって踏みきること
【地の章 お金のこと】
Ⅰ 絵を描き続けるためにー必要な基盤と考え方
Ⅱ 見ず知らずの方でも作品を求めるということ
Ⅲ 絵の値付けの考え方
Ⅳ 注文を受けやすくする
Ⅴ 収入を増やすための活動の拡大
Ⅵ 作品の原価について考える
【人の章 お客さんとのつながりについて】
Ⅰ 「自分のお客さん」をつくる
Ⅱ 接客に関すること
Ⅲ お客さん獲得のための考え方と工夫
Ⅳ 目標は「自分の特別なお客さん」30人
対談1 田住真之介さん
対談2 山本太郎さん
インタビュー 服部しほりさん
福井安紀 作品と年表
私の個展スタイル―より楽しんで見てもらうための工夫/美について2/「花」について―『風姿花伝』になぞらえて/これから私ががんばること
技術資料 寒い空間でも描くことができる水干絵具の練り方/「土・石・砂で描く」/描き方について
著者プロフィール
福井 安紀 (フクイ・サダノリ) (著/文)
画家。1970年京都府生まれ。
サラリーマンを経たのち、30歳から絵だけで生活する道へ。
2013年、42歳で高砂神社能舞台の鏡板の松を制作する機会をいただく。
45歳のときに、江戸時代の絵師にあこがれ、安価に、すばやくふすま絵を描く「ふすま絵プロジェクト」を立ち上げる。
各地の住宅、店舗、ホテル、寺院などでふすま絵、壁画、天井画などさまざまな種類の絵を描き続けている。
また、2020年には全国で年間13回の個展も行うなど、画家活動の限界に挑んでいる。