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三浦英之(著/文)
ISBN 978-4-02-331930-1
四六判 296頁
発行 朝日新聞出版 2021年2月
人を殺すのは「災害」ではない。いつだって「忘却」なのだ――。
東日本大震災から10年。あの日、津波被災地の最前線へと送られた「災害特派員」は何を見て、何を感じたのか。地震発生の翌日に被災地に入り、目撃した「惨状」。その後、「南三陸駐在」として現地に赴任し、人々と生活を共にしながら感じた、記録者としての「葛藤」。そして、戦友とも言えるカメラマンの「死」……。
朝日新聞の現役記者であり、気鋭のルポライターとしても知られる筆者が綴る、3・11、もう一つの「南三陸日記」。
■目次
序章 答えられなかった質問の答え
第一章 地図のない町
第二章 社会部員たちとの夜
第三章 赴任命令
第四章 南三陸町長の強さと弱さ
第五章 戸倉小学校と戸倉中学校
第六章 異端児の挑戦
第七章 新しい命
第八章 ライバルとの食卓
第九章 警察官の死
第一〇章 ジャーナリズムとは何か
第一一章 最後の写真
あとがき
著者プロフィール
三浦 英之(ミウラ・ヒデユキ)
1974年、神奈川県生まれ。朝日新聞記者、ルポライター。『五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後』で第一三回開高健ノンフィクション賞、『日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか』(布施祐仁氏との共著)で第一八回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞、『牙 アフリカゾウの「密猟組織」を追って』で第二五回小学館ノンフィクション大賞、文庫版『南三陸日記』で第二五回平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞を受賞。